なぜ母親たちは「結婚したら忙しくなるよ」と娘に言うのか〜世代差から来る「モヤる言葉」を割り切るために

■「モヤる」言葉とどう折り合いを付けていくか

他にも色々、母親(とそれ以上)の世代の女性たちから頂戴する他意はないけれども心に引っかかる、(エッセイスト アルテイシアさんの言葉を借りれば)「モヤる言葉」は山のようにあります。「あんたの友達の●●ちゃんは結婚する気がないの?」(そんなの知らんがな)「▲▲家も、あとは弟くんが片付けば両親も安泰やなぁ」(片付くって、安泰ってなんなん?)・・・等々。

他意がないからこそ言われた方はモヤって心の澱になってしまう・でも相手はなんとも思っておらず、気づけば溝が生まれてしまうやっかいなフレーズたち。こんなモヤる言葉にいちいち真正面から闘っていたらエンドレスで、摩耗するだけ・・・。
そんな風にモヤッた時は、彼女たち個人を責めるのではなくって、強いていうなら時代のせいにするしかないかなと最近思い始めました。
「性別で家のウチソトの分業を決めるのって変!」という風潮がなかったから。
「結婚」と「籍を入れる」がイコールだったから。
「夫婦になったら子供持つ」のが次のステップとして描かれいたから。
ただ、きっと、それだけのことなのです。

「モヤる言葉」は、彼女たちが生きてきた時代背景の中での人生経験や苦労の表れ。反対に言うと、性別や籍の有無(ついでに貞操観念)に縛られず、子供がいない夫婦や籍を入れないカップルだって超当たり前な時代に生きることができている私たちはより多くの「自由」を手にしていると言えるのでしょう。
性別による役割の決めつけや、結婚・子供が絶対的とも取れるフレーズにモヤって反撃の衝動に駆られたら、時代背景に思い巡らせると、少しは割り切れるようになるかもしれません。そこに加えて、限られた自由の中で葛藤しながら幸せを見出してきた彼女たちへの敬意を瞬時に持てるようになったら、大人になった証拠なのかも・・・。(私はまだまだ日々精進中ですが・・汗)

でも、一つ確かに伝えたいのは、そんな言葉にモヤるのは、少なくとも私たち世代までで終わりにしたいということです。

“Don’t let others define you. Define yourself.” (By Ginni Rometty)

Ayaka