私が祖母にバナナの皮を投げた朝

例えば「ようやく週末だ!明日はゆっくり起きよう〜」と思った週末の朝。祖母が私が起きてくるまで朝食を(私が作るのを)待っているんです。8時とか9時とかまぁ常識的な時間なのですが、「あんたをゆっくりさせてあげようと思って新聞読んで待っとった」と。「前にも土日の朝は各自にしようって言ったのに・・」と私は内心思うのですが、歳のせいでしょうか。綺麗さっぱり忘れているようでした。
祖母曰く「自分で用意するよりあんたを待っていた方が美味しいものが食べられるから」と。祖母にしたら褒め言葉なんでしょうけれど、私の中では「何なん」っていう気持ちだけが残りました。

「コロナでしばらく外食してないね、たまには外食したいねぇ・・」と言ったら、「私はあんたの作ってくれるもので毎日外食みたいやわ。3食付き有料老人ホームで暮らしているみたいなもんやわ」と。祖母にしたらこれも感謝の表現だったのでしょう。でもその時の私には耐えきれなかったのです。「私は共同生活者であって施設の職員じゃない!身の回りの世話を焼くために一緒に暮らしているんじゃないんだから!!」と、米を研ぎ終えたプラスチックのボウルを流し台に叩きつけ、割ってしまいました。自分が怖くなり、家にいたら危険と思い、その日は自転車に飛び乗り一人出かけ、頭を冷やしました。
おかげで鎮火したかに思えたものの・・・

翌朝、朝食後「あんたが好きでやってくれていたんとちゃうん?なんでそんな怒っているかわからん」と祖母に言われたことで再びドッカーン!私は食器を洗いながら「人の気を何もわかってないからだよ!人にやってもらっているということを軽んじてるからだよ!」と自分でもびっくりするくらいの怒鳴り声と共に、気づいたら朝食で食べたバナナの皮を、祖母に向かって投げていました。