太陽の降り注ぐクイーンズランド州を快走! Brisbane to Gold Coast Cycle Challenge 2019

2019年9月15日(日)に開催されたBrisbane to Gold Coast Cycle Challenge2019(B2GC)に2年ぶりに参加してきました!

B2GCはシドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第3の都市ブリスベンをスタートし、世界的ビーチリゾート、ゴールドコーストを目指す片道100kmのライドイベント。例年4,000名ものライダーが国内外から参加します。そして、B2GCを主催するNPO Bicycle Queensland(BQ)は私のブリスベン留学時代中のインターンシップ先でもありました。そのご縁もあり、BQファミリー、Tourism and Events Queensland(クイーンズランド州政府観光局)のお手伝いとして、日本でSNSや各種イベントを通じて、B2GC・クイーンズランド州を広める活動を微力ながらして参りました。

B2GCは例年10月開催でしたが、過去2年、大雨に見舞われたことを受けて今年は9月にシフト。クイーンズランド内では他地域での自転車イベント、また、シドニーマラソンとも重なり懸念もあったものの、決断は功を奏し、大会当日は抜けるような見事な青空!「サンシャイン・ステート」の異名をもつクイーンズランド州らしい、美しいブリスベンの朝焼け、海面に太陽の光が反射するゴールドコーストの絶景を満喫できる大会となりました。

そして何より、去年までは10数名程度だった日本からの参加者が今年はなんと50名超え!H.I.S.さんを始め複数の旅行会社さん、個人のお客様がたくさん参加してくださりました。メディア陣もBiCYCLE CLUBから岩田編集長Cycle Sports.jpから中島編集長をはじめ、自転車YouTuberのけんたさん、大会宣伝委員長である小島よしおさんらが集い、非常に華やかになりました。そして、私の留学を後押ししてくださったスポーツナビゲーターの白戸太朗さんも!留学直前にタロウさんが、「B2GCって大会があるんだよ」と教えてくださった時のことを今でもよく覚えています。それがまさか、主催組織で働いた後に、タロウさんとも一緒に参加することになるとは、当時は夢にも思っていませんでした…!

大会の詳細なレポートは各種メディアさんの記事を楽しみにしていただくとして、今回改めて私が感じたのは「『自転車に乗る』というシンプルな喜び」の尊さでした。

B2GCは100kmのライドイベントですが、休息ポイントのrest stopは40km、80km地点の2カ所のみ。日本各地の「ファンライド」イベントでは約25km毎に「エイドステーション」としてご当地グルメがふんだんにふるまわれることが多く、それがまた大きな楽しみでもあります。一方、B2GCをはじめ、オーストラリアのライドイベントはレースの補給食のようにバナナ、エナジージェル、スポーツドリンク用パウダーとシンプル。よくてドライフルーツ入りのパンが出るくらい。「日本と変わらない参加費出しているのにたったコレだけ!?」と、日本の参加者の皆さんがギャップに驚き不満に思わるのでは…ととても不安でした。

しかし、フタを開けてみればそんな心配はどこへやら!日本各地のライドイベントを熟知したベテランライダーの皆さんも「皆ある程度のスピードで集団走行することに慣れていてすごく走りやすい!」「一見ビギナーに見えるライダーでも、ハンドサインをきちんと出せてマナーが素晴らしい」「コース上の誘導ボランティアの案内が親切」「走りやすさ」を絶賛してくれました。

そう、私が一番伝えたかった、感じてほしかった「コア」はこれでした。

ブリスベン~ゴールドコーストは地元サイクリストにとってみれば小田原~湘南を走るくらいの感覚の定番のライドコース。それでも大会が15周年を迎え、4,000人も参加するのはスタートから12kmのバスレーンの貸切走行はもちろんのこと「皆で青空の下を走る喜び」を全身で感じられるからだと思うんです。

「自転車に乗る」って、言ってしまえばそれだけなんだけれど、実は色んな条件の上に成り立っているんですよね。

ペダルを力強く回し続ける元気な脚(もしくは手)があること、心身ともに健康であること、一緒にゴールを目指せる仲間がいること、ライドに至るまでの経済的基盤となる仕事があること、お天気に恵まれること…。
些細なことかもしれないけれど、実はいくつもの、小さな奇跡のような条件の重なりの上に「今ここで走っている自分」がある。そう思うと「自転車に乗る」という一見シンプルな行為がとても喜ばしく愛おしいものに思えてくる。頬を切る風も、頭上から降り注ぐ太陽も、走りながらボトルから飲む水も「あぁ幸せだなぁ」と。

人間って欲深いもので、私もつい「走った先に美味しいものがないとイヤ!」とか言いがちなんですが、色んなものをそぎ落として、シンプルに原点に立ち返るとそもそも「自転車に乗れること自体幸せ」なんですよね。イベントはもちろん、日常のライドでもオーストラリアの地元サイクリストたちが自然な笑顔なのはそんなシンプルな喜びを知っているからなのかもしれません

今年の参加者の皆さんがそんな喜びをお土産に持ち帰り、ぜひ来年も(できればお友達も連れて!)また戻ってきてくれたらこれ以上喜ばしいことはありません。

大会前後には、留学中のWeb連載「G’day, Australia!~ブリスベンからの自転車だより」でお世話になっていたCycle Sports.jpの中島丈博編集長にブリスベンの市内の観光スポットやローカルなライドトレーニングを、ブリスベンのバイク仲間たちとアテンドさせていただきました。編集長によるスペシャルレポートもまたお楽しみに!!

今後も ” Connecting Australia and Japan through Cycle Tourism”(自転車ツーリズムを通じて日豪をつなぐ)を軸に、楽しく活動していきます!

少し大げさなくらいに、幸せの感度は高い方が、喜びのハードルは低い方がずっといい。

Keep on peadalling and  smiling,
Ayaka