「可愛いオジサン」ができるまで

最近相方が可愛くなった。
と書くと、ただのノロケのようだが、そういう話ではない。
厳密に言うと「私の大阪時代の上司や自転車仲間の可愛いオジサンたちと同類の可愛さを身につけ始めた」ということである。

ガタイがよくて、普段は大きな熊さんみたいにのっそり動いているのに、突然驚くべき敏捷性を発揮して家の中で猫を追いかけ回したり、美味しいものを目の前に小学生のように目を輝かせたり。朝、猫に起こされるまで爆睡していたり。

単にこれは一緒に暮らし始めて新たな一面が見えただけなのか?いや、でも、コロナのおかげで丸2年以上、直接会っていなかったので、その間にキャラ変したのか?

とにかく、「この人、こんな人だったっけ?」と思う場面がちょいちょいある。前はもうちょっと人前でも私の前でも、ツンとしたとこがあったような気がしなくもない。

で、本人に聞いてみた。
「付き合い始めたての5年前より丸くなったよね?」
「は?体型?見た通り丸くなったよ、もうっ!」
「いや、そうではない。」(←聞き方が悪い)

女性が男性に聞くのもオカシナ話だが「可愛いの秘訣」を聞いてみたら、
「まぁ、20代の頃よりカッコつけなくなったからじゃない?」
と。

あぁぁ、こうして世の「カッコいい(風にしている)若者」は「可愛いオジサン」へと変貌していくのかと納得した瞬間だった。

カッコがつかなくなった・つけられなくなったわけじゃないと思う。世の中に可愛い若者も、カッコいいオジサンもたくさんいる。ただ、30代になって、いい意味で必要以上に体裁を繕ったり、大きく見せたりといった類でのカッコつける欲や必要性がなくなって、鎧を脱いで自分の素直さ・人間臭さみたいなの人前でさらけ出せるようになったんじゃないのかな、と。

Creepy Nuts の二人が30歳の節目にと書いた『のびしろ』という曲が好きだ。男女問わず共感できる30代~はとても多いと思う。

私自身も相方同様「20代の時の自分はもっと肩の力入ってたよなァ」と恥ずかしく思い出すことが多い。(でもそれも20代の特権なのかも?とも。)最近は「でもまぁカッコつけても仕方ないしな、今の私はこんな感じだし」という気持ちで、ラジオにしてもライブ配信にしても、わりとリラックスしてやっている気がする。

何か新しいことに挑戦することを、年齢を理由に拒んで逃げてはいけないとは常々思うけれども、良い意味で言えば年齢は「大人歴の積み重ね」でもあり、生きやすさ・息のしやすさを覚えていく過程でもあるんだろうなぁと思う。

相方共々「良い年のこき方」をしていけたらいいな。

Have a lovely weekend
Ayaka