リノベーションとイノベーション:お家を前よりちょっと快適にするサイクル

まだ残暑の残る2月下旬、我が家のバスルームのリノベーションが始まった。
豪州式にシャワーブースとバスタブを備えたバスルームのうち、今回はシャワーブースのプチリノベーションである。

築20年ほどの郊外の閑静な住宅地にある我が家。「もっと市街寄りに住んだら?」とか、「ここの住宅地おすすめだよ!」と言った声も友人知人からよく聞くが、なにせ住宅不足・価格高騰が深刻なオーストラリア

売り手市場なので、我が家のポストにも「このストリートのX軒隣の家が売れました!お宅も今が売り時ですよ!」というような不動産エージェントのビラが週に一度は入っている。
とはいえ、猫2匹・大人2人、車2台と自転車4台で必要十分なスペースで暮らそうと思ったなら、利便性と引き換えに、必然的に何かを諦めることになるのは自明

何より、10年以上前に日本に引き上げた相方の両親にとっても「オーストラリアの我が家」という大切な思い入れのある家屋である。
なので、我々で手入れを重ねこの先も大切に住んでいけたらと、まずは古くなったシャワーブースの改修から始めようと決心。

毎月双方の給与から一定額を貯金すべく、銀行の共同口座を作った際はあまり気乗りしていなかった相方も、いざリノベーションの相見積もりが出たら「こちらにお願いしたらリノベに加えて、ダイソンの掃除機も買い替えできそうだね!」と乗り気な様子。


IT専門(かつオタク)の相方の趣味でもあるが、我が家はスマートで働き者な家電たちに大いに助けられている。

ECOVACSの新型温水洗浄機能付きのロボット掃除機も、当時は「高い買い物だったかな…」と思っていたけれど、おかげでモップ掃除から完全に解放され、朝の時間に余裕が生まれた。
ソーラーパネルのおかげで、電気代を恐れずに乾燥機まで躊躇なく回せて、苦手な洗濯物干しを最大限回避できている。
食洗機に至っては、大雑把な私が手洗いするよりもよっぽど、レストランのグラスのようにピカピカに仕上げてくれる。

貯めたお金を、旅行などの「無形の体験」や、装飾品や美食といった「モノ・コト」に交換するのはもちろん楽しく、大好きなことだが、家の改修や家電といった「日常生活を快適にするための有形物」に交換するのは、醍醐味と手応えがあるものだなと改めて感じる。

働いてお金を貯めて、生活環境に投資・改善し、より快適に暮らし、また働く・・
というサイクルはとても健全、かつ私自身、仕事のモチベーションの一つにもなる。(ありがたいことに、各方面の仕事自体もどれも楽しくやらせてもらっている。)


リノベーションが終わるまでのしばしの間、家の中が落ち着かずニャンコたちに負担をかけるけれど(そしてお風呂が大嫌いの彼らには何のメリットもない)、連日我が家に通い精力的に作業に当たってくれているビルダーさんには本当に感謝である。

新しいバスルームと共に、新しい季節を気持ちよく迎えられますように。
明日からもまた二人でコツコツと。

There is no place like home (especially with you).

Ayaka