悪いものは検疫を通れないから、空港から先には行けない。

「ドラマや映画みたい!」と言葉をくれる人もいます。確かに表面上、筋書きだけを追うとそれは美しいハッピーエンドなのかもしれません。ですが、リアルはその真逆でもっとずっとドロ臭い2年半でした。

婚約者ビザの長い待機期間(そして降りる保証もない)と複雑なプロセスに加え、今なお世界中を巻き込んでいるコロナ。自分達の意思や努力ではどうにもならなず、ただ現実を受け入れ適応するしかない状況下で、結婚の予定について都度問われることは「そんなんこっちが知りたいよ!」と叫びたくなるほど苦痛でした。「自分で選んだ道」と言い聞かせつつも、公私問わず、人様の結婚・出産の話を聞く度(自分事と切り離すスキル不足で)毎回無意識に涙してしまい、職場で育休・産休のメンバーのフォローをすることも重荷に感じてしまった時期もありました。ついには一時期、心身にガタが来て、休職に陥りもしました。