一つの終わりは、次の始まり。

中でも、2学期目からメンバーになった、シンガポール出身のレイとはいい友達でした。2個下だけれど昔からの同級生みたいな感じで。(彼は「俺のが大人だ」と言いますが。)
彼とはいつも他愛無い話ばかりしていて、くだらない冗談ばかり言い合っている(それも下ネタ中心)のですが、何かと必要以上にネガティブ思考になりがちなめんどくさい私の思考をほぐしてくれる大事な存在です。

ある晩、私が人間関係で思い悩んで目を真っ赤に腫らしてリビングに出て行ったら、レイは勉強していた手を止め、話を聞いた後、再び手元のノートに真剣に何かを書き込み始めました。
そして、おもむろにちぎり、渡された紙には「日本銀行券 百万円」の文字。

「なんで百万円??」と思ったら、そうか、そういえば…

私が街中のスーパーに出かけた際、「買ってきてほしいものある?」とメールしたら、「冷凍野菜とアヤカの笑顔」と返事をしたレイ。「あんたねぇ、私の笑顔は100万円するのよ!(笑)」「じゃぁ今度用意しておく~」というやり取りをしたのでした。
それで、ウェブの画像検索で見様見真似で書いた福沢諭吉を「100万円札」にアレンジして差し出してくれたのでした。

「100万円札なんてないし!それにこれ、ちょっとブサイクすぎじゃない!?」と言いながらも、味のある福沢諭吉と手書きの日本語、レイの優しさがじーんと胸に沁みました。